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ikuiさんと秒速5センチメートル

秒速5センチメートル 特別限定生産版 DVD-BOX 秒速5センチメートル 特別限定生産版 DVD-BOX
水橋研二、近藤好美 他 (2007/07/19)
コミックス・ウェーブ・フィルム

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こんにちはikuiです。
今日はローゼン絵はお休みです。すみません><
ikuiさんが創作活動をする上できっかけとなった二人の師匠がいます。一人はkeyのシナリオライター麻枝准さん、もう一人が今回特集する新海誠さんです。
新海さんは「ほしのこえ」という作品を口コミで知り、知った当時2003年は今みたいにどこのレンタル店に「ほしのこえ」が置いてなく、見るのにやっきになっていたのを覚えています。
この作品後「ハウルの動く城」と同日に公開された『雲のむこう、約束の場所』は実際公開初日に渋谷シネマライズに足を運んでいったほどのファンです。
ただ今回の『秒速5センチメートル』は劇場に足を運ぶことができず、DVD発売を心待ちにしていました。
一応夏コミ参加しようと思っているので金銭的にゆとりはないのですがそれでも限定版を買いました。
そして拝見して…切なく淡い感じになりました。
そして改めて新海さんのことを尊敬しました。
ikuiさんが今後SSで目指そうとしていることは実は『秒速5センチメートル』の中に全て描かれていました。
映像美、カット割りなどどれも素晴らしいものでした。
これをいかに文字だけのSSでだせるのか、なかなか難しいです。
また拝見後『秒速5センチメートル』をモチーフにした小説を衝動的に描きました。
キャラクターSSという感じではないですがふと映画を見て思ったことを綴っています。
「ほしのこえ」を知り創作活動を始めてから早4年にしてやっと新海さんの世界観と文字で少しだけですが表現できるようになったのかな、と思っています。

最後に新潟県中越沖地震について。
今回の地震はとても予想外のことでした。TVで被害に遭った場所は数年前まで慣れ親しんだ場所でもあったので本当にやるせない気持ちでいっぱいです。
私に出来ることは一日でも早い復興と、今まで通りSSやイラストなどを発表を通して何かを伝えることができたらなと思うことしかできません。






 眩しい光。
 僕は目を開けると同時に身体が軋むような倦怠感が襲われた。ゆっくりと身体を起こすと目の前には囀る雀と朝霧の中を照らす照明のような日の光が僕の視界を当ててくる。学校へ登校する学生だろうか。それは期待と不安、同じ日常が訪れたことに退屈だという男の声。それを諭すかのように言う女の子の声。
 端から聞いているとその声はとても煌びやかで、とても輝いていた。
 僕にも昔はこんなことがあったな、とふと思い出す。でも彼等は僕じゃない。それはあくまで僕の主観なのだ。この見慣れた道も、見慣れた路地にも、見慣れた風景もそれはあくまで僕が見た世界。
 世界は限りなく、そして秒速のように進んでいく。果たして僕はどれぐらいの時速で進んでいるだろうか。僕は何をして、ここにいるのだろうか。
 ふと外を眺める。
そこにはちぎれ雲が広がっていた。まるで粉雪のようにぶつ切りになり、それでも一つ一つの雲に意志が籠もっているかのように。
 雲が動くスピードが速く、そして遅く。僕にはどちらにも見えた。ジーンズを穿き、上着を着込み、靴を履き僕はドアを開けて外に出た。
外の空気はとても澄んでいた。
 人も、空も、そして雲も、僕には新鮮に思えた。何かが動き出す予感がふと思う。
 そういえば、と僕はまた彼女のことを思い出した。それは高校時代に一緒にいた彼女。彼女とは一緒の時間がいつも、いつまでも続くとあの時は思っていた。僕は一人彼女のことを守ると息巻いていた。でも僕達は知る。時間というスピードに飲まれた僕らに到底計り知れない重圧が待ち受けていたことに。
 僕も、そして彼女もそのスピードに逆らうことは出来ず、かつて夢見ていた永遠はゆっくりと、どちらかとともかく離れていく。夢見がちな青春時代だった、と言えばそれまでだけど、僕らにとってそれは青春時代の一コマというだけで語れることではないと思う。
 あれから数年。僕はいつも探している。
 どこでも。
 どこまでも。
 それは喪失感とも、挫折感とも、そして失恋とも違う何か。彼女も多分、どこかで僕か、誰かを捜している。
 春。
 桜は雪のように舞い落ちる。
 夏。
 向日葵は咲き誇り海の音が響く。
 秋。
 落ち葉が増えるころに新たな息吹が生まれる。
 冬。
 全てのモノが耐えながら新しい春を待つ。
 僕はそう思った。
 何かが消えていくかのような瞬間。でも何かが始まるような予感。
 赤信号で僕は立ち止まると向かいの信号で立ち止まっている女性を見た途端目を見張った。
 そこには彼女が立ち止まっていたのだから。
 大人になった彼女。
 だが次の瞬間青信号になった車の行き来が始まる。
 再び青信号になったとき、向かいの信号には誰もいなかった。
 かつて好きだった彼女。
 でも好きと言えなかった彼女。
 僕は一瞬俯き、そして顔を上げた。
 誰もいない向かいの信号へ渡る。その時舞い散る花弁が僕の目を奪い立ち止まった。顔を上げるとそこにはかつて彼女と一緒にいた時に何度も見ていた桜の木が満開になっていた。
 桜が舞い散るスピード。
 秒速五センチメートル。
 彼女に教えてもらった雑学。
 僕は歩き始めた。
 こうして僕の今日ははじまりを告げる。何かが特別始まるではないのを知りながらも、僕は、僕達は歩んでいく。
 これからも。
 どこまでも。

                                   了

2007/07/22 17:58 | 未分類COMMENT(4)TRACKBACK(0)  

コメント

■春華さん
コメントありがとうございます! よろしけばぜひお願いします!
でも今日の記事で書いたとおり金銭面の問題がでてきたり、あぅあぅ(汗)
来月ぜひ会いたいです!

No:24 2007/07/25 17:19 | にしおいくい #JalddpaA URL編集 ]

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No:23 2007/07/25 01:16 | # [ 編集 ]

■春華さん
そんな授業が行われているのですか!? 新海ファンのikuiさんには至福な授業だと思います。「ほしのこえ」は映像美はさることながらどれだけ距離を離れても想いは通じ合うことはできるのか、というのをSFを絡めた作品です。もっとも新海さんが一人で作ったアニメという方が有名ですが。
その時のノートもし見せてくださるのならお願いします♪ 

No:22 2007/07/24 21:27 | にしおいくい #JalddpaA URL編集 ]

「ほしのこえ」

こんばんは(ただいま22時半)私大学の表象文化入門という授業で「ほしのこえ」を題材(例題?)で観ました。とても切なくて何かを訴える話でしたね。もし良かったら今度その時のノート見せますよ(・∀・)春華でした。

No:21 2007/07/23 22:29 | 春華 #rkDUli/. URL [ 編集 ]

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