スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--/--/-- --:-- | スポンサー広告  

こうしん


さてSS更新だったりとかでしたがお気に入りのサイトなどの整理などしました。
んー、でも一番は今話題のtwiterの追加だったり。
アドレス登録自体は去年の8月頃してましたけど色々設定するのがメンドー(ぉ)だったのでかなりの期間放置状態でした。
まぁ整えてもあまりつぶやくこともないんですけどね(ぇ
強いて言うなら愚痴ぐらいかもしれませんけど。
でも最近更新やブログらしいブログが更新してないからこれもこれでありかな、と。

さてこれまでは話の枕で一番はされ教サイトを更新したこと。
され教、通称『さよならを教えて』ファンサイトのこと。

そもそも『さよならを教えて』という作品について語らないといけないんですけど、いかんせん私自身まだクリアまで到達してないという作品。強いて言うのなら『ゆめにっき』以上に影響を受けそうな作品。

多分これをこの前書いた『シロツメクサ』の始まり前に知っていたら結末は明らかに違っていたことでしょうね。
ちなみに作品は18禁。そして知れば知るほど逃れることが難しそうな作品。

で、今更ですけど『シロツメクサ』を見ていただき本当に感謝ですm(_ _)m
2時間という突発的でしたけど無事完成してなによりです。
まぁ後からもっと描写を丁寧にすれば感情移入できそうな話にできたのかな、と思いました。まぁ後から思ったことなのでいくらでも思えるのでしょうけど。

今回お気に入りのサイトを管理して久しぶりに相互サイト様へのところへといきました。
なんだか懐かしいそうな、そんな気分です。

以前みたいな毎日更新というのは難しいけどついったー毎日更新ならできるかも・・・できるといいなぁ。
ということで今日はこのへんで……なんだかいいたいことが何も言えないなぁ。気がついたらもうすぐ3月はいるしorz

まぁではではー

スポンサーサイト

2010/02/24 13:14 | 未分類TRACKBACK(0)  

シロツメクサ







 ぽっかりと穴の空いた高層ビル群の群。
 人気のいない中央線。
 動かない信号と機能を失ったコンビニ。
 
 そんな風景を見るととても苦しく思う。
 だからなのかな。
 朝日は今日もあたしのことをあざ笑っているように見えた。


         ◇


 車輪の音がアスファルトを駆けていた。
 あたしは自転車に乗りながら学校から帰宅中。
 ただペダルを漕いでいるだけなのにそれだけで妙に心地が良い気分。
 ふと視界を街の方に向ける。
 街はいつもと変わらない風景。
 ただ、今のあたし達にとっては、だけど。

 だってその街には言葉に代えがたいほどの花が咲き誇っていたのだから。
 花、といっても枝から街を浸食しているような感じじゃなくて……うん。説明するのは凄く難しいんだけど一言でいうのなら街に雪が降って、その雪が固形となっていること。
 それが花なのかと問われるとなんとも説明しにくい。というかあたしに求められても困るんだけど。

 それは突然やってきて、いつの間にかあたし達の生活の中に入り込んできた。
 花はどことなく白詰草に似ているとあたしは似ていると思ったけど、どうも微妙に違うみたい。
 その花……は宇宙人との侵略とかマスコミは騒いでいたし、TVに出ている政治家もみんないっていたけどどれもみんな的はずれ。そしてなにもしてこないことを知るとマスコミとかも注目せず、たんなる邪魔者扱い。
 住民が役所に「気味が悪いから早くどけてくれ」という排除の連絡がいっているとか。
 でもこの花は雪と違っていつ降り止むかも判らない。
 いつ発祥したのかさえわからない。
 だって雪じゃないから気象予報士も立場がない。

 でもあたしはそんな花たちが好きだった。
 どこがどう好き……かはちょっと言葉にできないけど。
 
 
          ◇


 気がつくと白詰草じみた花はあたし達に攻撃を開始してきた。
 いや、攻撃という表現は正しいのかわからないけど。
 でも花たちは人間達が邪魔なんだと思う。
 気味が悪いというだけで排除する人間達が理不尽すぎて……だからなのだと思う。
 それは強いて言うのなら静かなる戦争だった。
 つまり、大切な人が花に犯される、ということ。
 花の持つ液が人間に牙をむくということ。
 人は花を余計毛嫌いしていた。
 花もまた人のことを毛嫌いするようになった。
 言葉すら持たない物同士が至った悲しい末路。

 それでもあたしはこの、白詰草に似たような花が好きだった。
 今日も自転車を駆ける。
 全部が悪いということじゃない。
 全部が正しいということじゃない。
 うん……言葉が見つからないな。
 でも、あたし、一つ自慢があるんだ。
 花たちはあたしのことを毛嫌いしていないみたい。
 ううん。それどころか気に入ってくれているみたい。
 気持ちが通じ合える。
 そんな気がしたの。
 それを人に言うとどうなるか……あたしは判っていた。
 判っていたけど、言わずには言えなかったの。
 だってそうでしょ?
 誰かに何かを言わない限り、何も始まらないんだから。

 
         ◇


 こうしてなぜか事の表舞台に立ったあたし。
 交渉役……だなんて変な肩書きを貰った。
 学校の制服から軍事服……みたいなへんな服を着させられた。なんかのコスプレ?
 もう自転車に乗って花たちのことを見ることはできなくなった。
 人間の代表?
 ただ花みたいなのと交流みたいなのができたから?
 このあたしが?
 なんだか凄い笑い話……今まで日常だったことが気がついたら非日常へと転嫁していった。
 偉い政治家は言っていた。
 早くなんとかしろ。
 偉いエリートは言っていた。
 さっさとこいつらを地球からいなくなるように言え。
 ……みんな自分勝手だった。
 もちろん言い分も判る。
 だってこれまであたしの日常を作ってくれて、支えてくれた人達だもの。それは判るよ……。
 でもね、この人達はいつまで。
 いつまで見ているのだろう。
 日常だった頃の、今じゃとっくに終わった世界のことを。
 

           ◇


 卵か先か、鶏が先かだなんてあたしには判らないけど、最終的にはどうなったか……どうなったかなんて、知りたいの?
 最終的には敗者のいない世界。
 そして勝者のいない世界。
 つまり、世界としては……どっちも終わっていた。
 人が生きている。
 花も生きている。
 でもあたしがこれまで生きてきた日常という世界が終わりを迎えていたということ。
 ちなみにあたしは人として生きているのか、花としていきているのか……正直判らない。
 どっちからも非難されて、どっちからも大事にされて。
 そしてどっちからも見捨てられて。

 あたしは一人大人になっていった。
 今はもう自転車に乗って駆けることはできない。
 
 けれど……ここで終わりじゃないから。
 まだ取り戻したいものがあるから。

 そのために、あたしは、死ねない


  



      


 アスファルトが水面に覆われている。
 かつてあたしが住んでいた街は、街と言うには憚れるぐらい崩壊していた。
 誰もない世界。
 ううん、誰も住んでない世界なんてない。
 でもかつてあたし達が住んでいた世界はここにはなかった。
 非日常という名の日常。
 それがこの世界。

 
         ◇


 あたしが取り戻したいもの。
 それはかつてみた自転車でみた街の風景そのもの。
 だからそのためにあたしは努力した。
 どう努力したかといえば……うん、言葉に説明するのは難しいけど。
 花たちと人間の戦争……正直な話、戦争という表現も正しいのかさえ判らないけど……お互い疲弊しきってもう戦う気力すら残っていなかった感じだったけど最後の戦争を始めた。
 それは本当の意味での最後。
 あたしもどうにかなるか判らないけど、そこに参加していた。
 だって取り戻したいものがあるから。


         ◇


 天空は弧を描き、破壊という水面が新しい景色を作り出す。
 非日常というモノが日常へと転嫁していく創造物。
 その戦争はお互いの存亡をかけたもの。
 花は今も咲き、人間はそれを排除する。
 たったそれだけのことなのに、あたしは……ううん。あたしも含めてみんな大切なものが奪われた。
 これまで信じてきたものの多くが奪われた。
 そして同様にあたし達も白詰草みたいな花のことを奪ってきた。
 どっちもどっち。
 自業自得。
 傍目から見れば確かにそうなんだろう、うん。
 でもこれの勝敗は実にシンプル。
 どちらかを根絶やしにすればいい。
 シンプルに考えればそれで十分。
 でも……それは嫌だった。
 あたしが取り戻そうとしている景色は、それじゃないから。


          ◇


 最初のコンタクトから大分掛かったけどあたしは花たちと会話することに成功した。
 それまではなんとなくとしか接することができなかったから。

・はじめましてになるのかな

 うん、そうだね。

・きみたちはまだいきていたいの?

 うん、生きていたい。

・こんなになっても?

 こんなになっても。まぁ人によるけどね。

・きみっておもしろいね。にんげんなのに。

 そういう彼方たちもそういう感性があるんだね。

・とうぜんだよ。ぼくたちだっていきるげんりぐらいもっているよ

 ねぇ一つ訊いていい? 彼方たちはどうして地球にきたの?

・どうして? それは…ぼくたちでさえもわからない。だた決められたちゃんねるにそってきたら、このほしにいきついた。


 チャンネルってなに?

・そうだね……せいめいたいにはじぶんでうごくけんりはないんだ。たとえそのけんりがあったとしてもそれはなにかのちゃんねるにたどっていきつくだけ。


 それはあたし達でさえも同じ事なの?

・おなじことだとおもう。だからぼくもきみもこうしてかいわできているんだから。

 なんだか後付の屁理屈ね。その考え。
 どうしてそういういい言い方しか言えないのかしら。

・そうかもね……ぼくたちはおそすぎたのかな。もっとはやくこうしておけばきみもぼくもうしなうものはおおくはならなくてすんだはずなのに。

 そうかしら……だってifなんてないし。
 そんなのあったら……あたし、悲しい。

・でもこうしてかいわできているのは、すごくうれしい。

 うん、あたしも嬉しい。
 彼方たちとはずっと会話したかったから……ううん、会話だけじゃなくて、もっと色々と知りたかった。
 
・うん。ぼくたちもそうしたい。


 それが花たちとあたしの会話。
 最初で最後の会話。
 それから、この会話をきっかけに急進派と保守派と枝分かれをし、そして自体はさらに混沌へと行く。
 これもチャンネルに縛られた生命体の末路なのかな。
 あたしにはわからない。


         ◇


 時は経ち、地球からほとんどの生命体というものが消えていった。
 自体は人対花たちから人対人、花対花や、それが入れ替わったりかわったりとしてもう何のために戦ってきたのかさえ判らなくなっていった。
 多くの人間がなくなっていくのを見送った。
 多くの花たちがいなくなるのを見送った。
 でも、まだあたしがいなくなる順番は巡ってこない。
 それは……判っていた。
 もうあたしが取り戻したかっていた景色はとうに取り戻せないことを。
 それこそ終わった世界にしがみつこうとしている政治家達と一緒。
 代償……とか言う言葉で片づけられるかどうか判らないけど


         ◇


 全てが終焉を迎えた世界。
 あたしは一人自転車を漕いでいた。
 もう街の姿もない。
 かつて自転車を漕いでいたアスファルトもかなりの部分が抉られ、水面がある個所もところどころあり、通路としてはもう使い物にならなかった。
 取り戻したかった景色はかなり変わっていた。
 でも、使い物にならなくても、そこに道があったことが、唯一の救いだった。

 あたしはかつて通っていた制服に袖を通す。
 いや、かつて通っていた制服はもうボロボロになって、他のところから寄せ合わせて縫って作った制服のまがいのものと言っていい。
 だから制服というには語弊があるけど、でもあたしが決めた。これがそうだと。

 自転車も昔あたしが使っていたものはとっくのとうに壊れてしまい、同じタイプのものはもうない。
 だからこれも寄せ集め。
 それでもあたしはよかった。十分すぎた。

  
         ◇


 自転車を漕ぐ。
 車輪の音がアスファルトと水音が混じったようなもの。
 遠くの景色を見る。
 そこにはかつて街があった。
 そこがあたしにとっての日常だった。

 ……なんでだろう。
 なんだか、涙が零れてきた。
 
 ああ、そうかこれがただひとり世界に残されたという孤独。
 それともこれがことの顛末なのか今のあたしはよくわからない。
 
 花たちはもう天空から落ちることをやめた。違うチャンネルへといったのだろうか。
 あれから会話はない。

 その時ふと視線を外すとそこには白詰草みたいな、あの花が一つだけ残っていた。
 それは四つ葉のクローバー……うん、そうなってそこにあった。
 それを手に取り、あたしは胸の中で優しく包んだ。
 もう取り戻せないものは取り戻せなくていい。

 だから、どうかこの世界がはじまってほしい。

 あたしはそう想うのだった。

                                                                 /end



   

続きを読む »

2010/02/21 12:59 | 7200TRACKBACK(0)  

はじまるよー


こんばんはーいくいです。
さて久々の更新もなんのその、久しぶりに3600秒SSをやろうかなと思っています(ぇ
今回は3600秒+2回=7200秒SSを書こうと思っています。
ちなみにジャンルはオリジナル。
1回目は1時から2時まで。
2回目は夜の9時から10まで、を予定しています。
ちゃんと出来上がるかどうかは私ですらもわかりません。完全に勢いまかせの企画です(ぉ

ちなみ方法としてはまず別記事で7200秒SSの記事を作って、1回目終了時にその記事内で未完成でもいいので出来上がった部分を公開します。これは不正…まぁ一人でやっているので不正も公正もないのですけど気持ちとして^^;

でははじまるまでしばしお待ち下さいです。

とその前に返信しますね。
ありがとうございますm(_ _)m

続きを読む »

2010/02/21 12:55 | 未分類TRACKBACK(0)  

お知らせ


現在コメントの機能がスパムメール多可のため一時コメント機能を停止しています。
何かございましたらお手数ですが拍手か『mogeki♪msn.com』、『furifuri_fall♪yahoo.co.jp』(共に♪を@に変換)のメールアドレスにて、お願いします。
ご迷惑をかけもうしわけありませんm(_ _)m

拍手の返信などについては後日いたしますのでもう少しお待ち下さいませ



                                  いくい

2010/02/15 13:42 | 未分類TRACKBACK(0)  

ゆきほたる


 雪の舞う蛍のように。
 彼女がそこにいたのは単なる偶然か。
 それとも必然だったのだろうか。
 僕にとっては判らない。
 だけど一つ言えることは彼女が人ではないということ。
 そんな彼女に恋をしたということ。
 ……全ては降る雪の悪戯なのだろうか。



 僕の住む街はとても不便だ。
 どこがどういう、ということはないのだけどとにかく不便。
 そんな街だから噂話は憑き物だった。
 至極こういう噂。
『この街には天使がいる』
『天使に会うとここにいられなくなる』
 所詮は噂。
 だけど二番目のここにはいられなくという意味はどういう意味かは、実は心当たりがあった。
 実はここ数日前から殺人事件があった。
 雪国での猟奇的な事件。
 頭を斧らしきものでかち割って裸体。
 惨状は見るに無惨だった…という。
 どういった経緯でそうなったかは不明だがその死体の隣には必ず天使の羽らしきものが落ちており、それが噂の発端らしい。
 ……馬鹿らしい。
 そんなこと起こるわけないじゃないか。
 単なる快楽犯の仕業だろ。
 そんなことを話を聞きながら内心思っていた。

 だけど、とある帰り道。
 僕は通り道である公園をふと見る。
 普段は誰もいない公園。不気味にスポットライトだけがついている公園。
 そこに見慣れない女性がいた。
 いや、女性というよりも少女だろうか。
 見慣れないという言葉にも語弊があったかもしれない。正確には翼の生えていた少女。
 ダッフルコートを着込み、その後ろから破けた様子もなく生えている羽。
 ツインテールの更々とした黒髪が特徴的な彼女は、まるで誰かの待ち合わせをしているかのようにブランコに座っていた。
 僕は吃驚していた。
 あまりにも突然なことが一度に起こり。
 あまりにも考えられないことが目の前にあり。
 状況を把握できず立ち尽くす僕に彼女は気づく。
 そして笑窪を作りながら、笑っていた。

「ねぇ、寒くない?」
 言葉に詰まりながら僕は訊くと彼女は首を左右に答えていた。
 そんなはずはない。
 だって今だって雪が降っているのに……僕でさえポケットに手を突っ込まない程寒いのに。
「誰かのことを待っているの?」
 僕の問いに彼女はこくんと首を左右に頷く。
 こんな夜に……誰のことを待っているのだろう。
 それとさっきから彼女は一言も言葉を交わしてない。
 なぜだろう。
 僕はふと後ろにある翼に目をやった。
 透き通るような綺麗な羽は今まで見たことがない。
 それはどんな生物の翼よりも美しく、そして淫靡に見えた。
「……ねぇ触ってみる?」
 彼女は、そう言った。
 透明な声。
 イメージピッタリの声。
「え、えと……それって」
「だって……触りたそうだったから」
 確かに、触れてみたい。
 そういう気持ちがあった。
 だけど触ると何が起きるのだろう、という不安もあった。
「……なぁお前って人じゃないだろ」
「ん」
 彼女はそれだけ言って頷いた。
「じゃあ、ここ数日前から起こしている猟奇的な事件、あれもお前の仕業なのか?」
「猟奇的って?」
 彼女はあどけない顔で訊いてきた。
 僕と同世代の女の子に言うのは少し躊躇いがあったけど、若干オブラートに包んで説明をすると途中で彼女は笑みを浮かべた。
「それは違うよ。うん、わたしじゃないよ」
「じゃあ、誰なんだよ……天使の羽が落ちていたんだ。お前以外に誰が」
「天使の羽ぐらい、わたし以外にも沢山いるよ」
 その言葉に唖然となった。
 それはどういう……。
 でも、と彼女は付け加える。
「そんなこと訊いてきた人初めて。貴方いい人だね」
「…………」
 僕は答えられなかった。
 それは、どういう意味でなのか僕には判らなかった。
 
「じゃあ、あの人達は一体……」
「……あの人達は天使になろうとしていた、そして失敗した証。だからそういう意味だとわたし、やっぱり犯人ってことになるのかな」
 彼女が説明してくれた。
 特にもったいぶりもなく説明。
 そして自白。
 けどそれがあまりにも日常とかけ離れていて…作り話みたいに思えて仕方がなかった。
「どういうことだよ。なんで……なんでみんな、天使になろうとしていたんだ」
「……わたしにもそれは判らないな。でもなろうとした」
「君はそれをただ見ていたのか?」
「ふふ。ちゃんと抵抗もしたよ。でも駄目だった。みんな駄目だった」
「…………さっき僕のことをいい人と言ったよな。ただ事件のあらましを当の本人に説明させてなにがいい人なんだよ」
「ふふ。いい人だよ。だってわたしのために判りやすく説明してくれたんだもの……ねぇ、君名前はなんていうの?」
「名前なんか聞いてどうするんだよ?」
「別にいいじゃない! 自己紹介よ。自己紹介っ!」
 頬を膨らましながら突っぱねる彼女。
 確かに今だ自己紹介はしていなかった。
 だから僕は自分の名前を言った。
 真下裕一郎、と。
 素敵な名前ね、と彼女は言った。
 いや、彼女という名詞も失礼だ。だってもう自己紹介した後なのだし。
 真心…「まごころ」と書いて「まこ」
 名字は教えてくれなかった。
 真心は、とても嬉しそうに笑っていた。
「裕一郎。なんか不思議だね。こうしてわたし達縁もゆかりもないのに会話しているって」
「誰の台詞だよ。それに真心だって誰かの待ち合わせをしているんだろ」
 僕が訊くと真心は一瞬きょとんとした顔をした後、笑みを浮かべた。
「待ち合わせもなにも、わたしはずっと裕一郎のことを待っていたんだよ」
「……は?」
「ね。裕一郎。ここはね境界なの。人としての境界。天使としての境界。その境目。そこから外れちゃうものは死んじゃうの。だからみんなここにいたの。でも中途半端はみんな嫌だった。だからなりたかったの」
「それは……つまり人が天使になると同時に、天使もまた人になる場所、というのか。ここは」
「正確には中継地点かな。どっちにもいけない。どっにも属されない。どっちからも見捨てられる」
「……じゃあ、なぜ真心はどっちにもいかないんだよ」
「だってわたしは裁くものだから」
 そう言って、真心は僕の手を取った。
「人としてなるか、天使としてなるか……のね。貴方は選ばれたの。他はみんな駄目。だから貴方が街に戻るとね、凄いことになるの」
「凄いことって……」
「死んじゃったの。人としてね」
「人として……もしかしてみんな死ぬのか」
「そんな生やさしいものじゃないわ……確かに端からみたら生きているけど、でも中身は違うの。人の皮を被った天使なの」
 ショックだった。
 真心の言っていることが本当かどうか定かじゃないけど……どうしようもなくショックだった。
「煉獄……という言葉に属するのかしらね。それとも楽園と言うべきかどうか……でもそれは天使にも言えることかもね。あっちだと天使の皮を被った人間なんだもの」
「……なぜ。なぜそんなことをするんだよ。どうして……」
 僕の言葉はとても弱々しい。
 自分でも判っている。
 けど言わずには言われなかった。
 真心は僕の顔を見ながら申し訳なさそうな顔をして、言った。
「でもね。そういう人達はいつ入れ替わったのかさえ感じないから。だからいいの。つらいのは裕一郎よ。わたしと一緒にいるとずっと中途半端。だからみんなどっちかに行こうとして……」
 それでやっと事の顛末が見えた、と思う。
 つまり猟奇殺人だと思っていたものは選ばれたものであり、真心と一緒に尋ねるか問い、そしてそれを拒んだ結果……それ相応の死に方をした、と。
「ごめんね。裕一郎」
 真心は申し訳なさそうにそんな表情を浮かべた。
 そんな彼女のことがとても愛おしく、そして可愛らしかった。
 僕は真心に近づき、寄り添うように肌と肌を密着させた。
「……なぁ中途半端なままじゃ、駄目なのか?」
 僕の問いに彼女は吃驚した顔をして、次いで悲しそうな顔をしていた。
「それを選択した人もいるけど……無理だよ。だってずっとこのままなんだよ。裕一郎、そんなの耐えられる? だから最終的にみんな消えちゃった。わたしの身体に酷いことをしても、そんなのずっと続くとおかしくなるの。逆に中途半端なままだった人ほど悲惨な死に方をしちゃうの」
「僕も……そうなるというの?」
 真心は柔和な笑みを浮かべながら答えた。
 それは僕のことを気遣っての唯一の彼女の優しさだった。
 多分……絶対とは言えないけど僕は真心の心情を少し理解した気がする。
 同じ立場にいることを選んだ人間のことを真心は信じていた。精一杯の誠意を尽くしたはずだった。なのにそれを耐えられるほど人間は強くなかった。
 だから……真心は一人になった。
 それは至極シンプルな結論でありながら、寂しい解答でもあった。
「……なら真心。僕が一緒にいるよ」
「ありがとう裕一郎。でも駄目だよ」
「真心のこと、もっと知りたい」
「そう言う人いたよ。でもみんな直ぐに飽きちゃうの。駄目だよ」
「真心の身体に、触れたい」
「そういう人いたよ。でもみんな直ぐに飽きちゃうの。駄目だよ」
「真心と添い遂げたい」
「そういう人いたよ。でもみんな直ぐに飽きちゃうの。駄目だよ」
 真心は思ってないことを口にして断った。
 初めから期待してない、という気持ち。
 僕にもそれがひしひしと伝わっていた。
 だから僕は少し質問を変えてみた。
「真心、君は寂しくないの? 一人でずっと」
「…………」
 その質問に真心はさっきみたいに直ぐには答えず、しばしの沈黙が続きそして、言った。
「…………寂しい」

 それからの話。
 終わりの話。

 僕達は恋をして、恋人らしいことを、出来る最大限のことをした。
 一緒にいる間は本当に幸せだったと思う。
 こう想うのは本当に自分勝手だと思うけど……。
 真心に出会えて良かった、と後悔はしてない。
 本当に…。

 全ては降る雪の悪戯でしかないのだと思う。
 それは雪に舞う蛍のように。


                              了

2010/02/10 13:31 | 一次創作SSCOMMENT(4)TRACKBACK(0)  

おくれおくれて



ぎゃふん!(挨拶)
こんばんは、いくいです。アニメ『刀語』のとあるキャラの台詞が最近のマイブームです。
ちちなみに上で描いた『ひぐらしのなく頃に』の古手梨花のなかのひと繋がりでひとつ(おっと強引な)

ということで遅れ遅れて年賀絵を描きました。
まぁ色々あったので例年通り描くのに時間が掛かりました(汗)
いやイラスト自体はそんなに時間かかってないんですが(爆)
2月に年賀絵公開もまた乙なものじゃないのかなと私の中ではおもいます(ぇ
でも久しぶりに梨花ちゃんを描いたのですけどなかなか難しかったです。ええと衣装とかが(ぉ
羽入の衣装をうる覚えで描いたのです。資料とかは一切みてないのでどことなくオリジナルなのはご愛敬ということで。

ここ一週間ばかり大雪降られて大変でした。
新車なのに雪にタイヤを取られて壁に激突、へこんじゃまいした。あぅあぅ。
……まぁ過ぎちゃったものは仕方がないので前を見ることにします。
べ、別に悔しくなんてないんだからねっ!

それとこの前久しぶりにメッセをした方でテーマをいくつか上げて短編を作る、という企画に参加にされているのを訊きまして、私は諸事情によりその企画に参加はできませんが久しぶりに何か描いてみたいということで3600秒を目安にオリジナル短編を執筆しました。
まぁ実際はその後手直しをしたので3600秒以上は過ぎているんですが^^;
もしよければご覧下さいませ。


以下返信です。まだメールの返信とかもしてない方もいて申し訳ありませんorz
色々と遅れてすみません><
少しつづですがやっていきますのでどうか今年もよろしくです……あれ、これ前にいったっけ(ぇ
まぁこういうことは何度言ってもへるもんじゃないですからね。

ちなみにオリジナル長編はまだ一行も書いていませんよ(ぉ

ではひとまずここまで、ちぇりお!

続きを読む »

2010/02/10 12:52 | 未分類COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

 | BLOG TOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。